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吉田家住宅 藍商佐直
住所 徳島県美馬市脇町大字脇町53番地
TEL 0883−53−0906
開館時間 午前9時〜午後5時
休館 12/27〜1/1
地図 Mapion

うだつの町並み。四国の方なら一度は訪れたことのある場所ではないかと思います。
 真冬のグレーの空に訪れたその町並みはひっそりと静かにその佇まいを奏でていました。200~300mほど、町並みの東よりに吉田家住宅はあります。自宅から車で20分あまり、それなのにすごく遠くへきたようで、また少し前の時代にタイムスリップしたかのような感じでした。これはきっと光のない天気のせいだと思っていたら、帰りにショッピングセンターパルシーやマルナカが見えるとふと我にかえり、おおっ、ここは脇町。そこには前に手掛けた施主の家が・・・と現実に戻りました。

今更吉田家がどういったものか、説明するよりまずは空間の面白さをお伝えしたいと思います。一番の気に入りは中庭を取り囲む空間です。玄関を通って奥の座敷にお客様を通すときにこの中庭を通ります。素敵な「間」ですね。手前には茶室もありもちろん中庭が見渡せます。中庭を通ってどこかにいく〜客間だったり水回りだったり〜こんな導線のある住宅をいつか手掛けてみたいと思っています。
 中庭のぽっかり空はなぜだか、ジェームスタレルの空間に似ています。真冬に訪れてよかった。空気がクリアで空間が引き締まって見えます。障子一枚で外部と仕切ったこの住宅は30分もすると足の感覚がなくなり、それもまた楽しく嬉しく見学に夢中になりました。この体感温度は脇町ならでは。市内と比べ2,5度は低い気温、冬は足元の厚着をどうぞ。
 さてこの吉田家では昨年仮屋崎省吾さんが来られ洋ランをメインにした生け花展が催され好評でした。数年前には中庭でコンサートも行われその空間の面白さを利用していろいろなイベントがこれからも催されそうです。
 七年前に6億円をかけて大規模な改修を行った吉田家ですがそれまでは7代目のおばあちゃんが一人ぐらしされていたようです。外に出ればひっそりとした通り。ちょぴり観光地化されているもののそこには人の暮らしがあり、日々の生活の中でうだつの町並みは存在します。


座敷に面する南の庭。


座敷からトイレに向う外廊下。


東京から借りているという襖、祖谷のかずら橋の絵が描 かれている。

色あせない空間、いつまでも時代を超えて残しておきたい何か、そういうものは今後私たちが住空間や商業空間を提案する時において最も重要なファクターを占のではないかと思います。吉田家住宅はふとそんな事を考える良いきっかけになりました。徳島にこんな(しかも家から近い)素敵なスポットがあるなんて誇りに思います。

 

紹介者:土井朋子氏

徳島インテリアコーディネーター協会

勤務先:アトリエT

   

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